LPG発電機とは?

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頻発する災害被害

地球上では、これまでに経験したことのない想定外の気象変動が起こり、豪雪、台風による豪雨や強風によって被害が増えています。また、地震や津波が発生すると、電気や水道などのインフラが被害を受け、停電が発生することも少なくありません。

政府及び地方自治体は後手後手の対策に追われ、災害を被る人々や企業が、自衛により災害を乗り越えなければならない状況は年々増加しています。

生命維持のために止めることのできない電気機器(冷暖房・ポンプ・透析器や痰吸入器や酸素などの医療機器ほか)、事業継続(携帯電話・パソコン・無線)は年々増え続けていますが、災害時でも給電できる施設は限られ、停電に対する備えは万全とはいえません。

このような非常事態の中で最後の砦となるのが、LPガスを燃料とした非常用発電機です。

災害に強いLPガス

災害に強いと言われる最大の理由

LPガスが「災害に強い」と言われる最大の理由は、「分散型」と呼ばれる供給形態にあります。
1戸ごと個別に供給しているため、配管など供給設備の点検も短時間で済み、異常があればその場で修理することができるので、迅速な復旧が可能なのです。

化石エネルギー(石油・石炭・天然ガス・LPガス)の中でも天然ガスとともにCO2排出量が少なく、燃焼時の排出ガスも極めてクリーンなエネルギーです。
また、石油と違ってほとんど劣化しないので長期保存に向いており、平時の管理はガス事業者が行ってくれるため保管も容易で、家庭や施設等での在庫保持が難しくありません。

東日本大震災時には、こういった可搬性や保存性の高さから、ライフラインを失った被災地でLPガスが重要な働きをしました。

東日本大震災時のエネルギー全面復旧までの日程

エネルギー全面復旧日程

LPガスと都市ガスの供給形態の違い

  • LPガス

    個別点検 個別供給
    • 配管が短いため、異常があれば即修理可能
    • 1戸単位で安全を確認し復旧可能なため、復旧までの時間が短い
  • 都市ガス

    配管による集団提供 各戸の器具点検、ガス栓閉止確認
    • 数百個、数千個単位で埋設配管等の安全確認が必要な空ため、復旧に時間を要する

LPガス発電機とは

他燃料との違い

LPガス発電機の排気は無色透明で有害物質が少なく、クリーンな排気です。

一方、ディーゼル発電機は稼働時に黒煙が排出され、健康被害を引き起こす要因となります。

また、燃料である軽油や重油は劣化が激しく短期間で使用できなくなりますが、LPガスは長期保存しても劣化が少ないため、これを燃料とするLPガス発電機は非常時の備えとして画期的な発電機です。

燃料による発電機の違い

  • 環境性能

    • 排気
    • CO2
    • ノックス(Nox)
    • コバルト(Co)
    • 炭化水素(HC)
    • 粒子状汚染物質(PM)
    • 硫黄酸化物(SOx)
  • LPガス

    • 無色透明

    • 少ない

    • 少ない

    • 少ない

    • 少ない

    • 少ない

    • 少ない

  • ディーゼル式発電機

    • 黒煙

    • 多い

    • 多い

    • 多い

    • 多い

    • 多い

    • 多い

  • メリット・デメリット

    • 導入コスト
    • 普及率
    • 燃料消費
    • 災害時の燃料供給
    • 燃料の保存性
    • 燃料の管理
  • LPガス

    • ディーゼルより割高

    • 東日本大震災以降に注目

    • 24時間 / 50kgボンベ×2本

    • 可搬性が高く、調達・貯蔵が容易

    • 劣化しにくく長期保存が可能

    • ガス事業者が管理してくれる

  • ディーゼル式発電機

    • 基準

    • 現状のスタンダード

    • 24時間 / 256.8リットル

    • 調達は困難が予想される

    • 経年劣化が激しく、保存には向かない

    • 所有者による自己管理が必要

※同条件下において稼働した場合の比較です。
※100kw以上の発電機設置の場合は、ばい煙発生施設設置等届出申請が必要となります。